「万引き家族」見たよ 物事はどこまでもグレーだ
もんだいちゃん(@mondai_g)です。
GW初日は映画見るぞー!と思いTSUTAYA行ったらめっちゃ混んでた。ディズニーはガラ空きだったらしいのに…。
でもみんな10連休は家でまったり映画とか見るのだなぁと思うと、何かみんなの休日に乾杯!という気持ち。休みって最高だね。ほくほく。
万引き家族見たよ
(※以下ネタバレあります)
是枝作品好き!とかほざいていながら映画館見に行けてなかったやつ。念願。
宣伝で、感動!泣ける!的なのをよく目にしていたため、心して見たのだけど。
結果私は全然泣けなかった。
語弊のないように言っておくと、役者さんは本当に皆素晴らしく、どこまでが演技なのか分からないぐらい、怖いほどに自然体で。ストーリーも、シリアスながらも心温まる場面もあり、飽きずにずっと見られる(見てしまう、の方がおそらく正しい気がするが)んだけど。
物事はどこまでもグレーだ
泣ける泣けないとかの次元ではなく。とにかく罪悪感がすごかった。
雲行きが怪しくなってきたのはもちろん後半。それまでは大変ながらもほっこりして、どうかみんなの幸せ続いてくれよ~と思っていただけだったのだけど。
一時期この作品は「万引きを正当化している」という理由で騒がれていたりもして(その件についてはまじでドン引きしてるけどね。いやどういうことなの?読解力なさすぎて憂う…)、まぁ確かに法治国家に生きている限り犯罪はしてはいけないことだし、子どもを保護したとはいっても学校にも通わせられずあげく万引きの方法しか教えられていないのだから長期的に見れば悪だったのかもしれない。
でも、だからと言って一緒に過ごしたあの日々までも悪だった、とするのはあまりに勝手で乱暴すぎるのではないか。だって、本当に幸せそうだったんだよ!と警官に対して憤る気持ちが強まる。
でも、取り調べが進み、安藤サクラさんのワンショットになった場面から、自分が「こっち側」だったことに気付く。
結局、口では多様性が~とかそれぞれの~とか言ってても、私の根源には「スタンダードな幸せ」が存在する。終盤、取調室で安藤サクラさんを、リリーさんを、追い詰めていたのは警官ではなく、私のこのスタンダードである。
今も昔もいろんな社会問題があって、でも、私たちはそれを部分にしか見ていない。断面的な情報に尾ひれが付いたものを見て、勝手に想像して、自分や社会の多数決の基準で判断して、ともすれば攻撃することだってあるかもしれない。そして、私たちが日常的にやっているこれらの行為は、そうではない人たちにとって、とても残酷なものになることがある。
分かりやすく名付けられたどんな問題の裏にも、当事者がいて、様々な背景があって。だから語るなということではなく、そのことを「自覚している」ということがとても大事だと思う。自戒を込めて。
白黒つけがちな自分だからこそ、物事の基本はグレーだということを忘れないようにしたい、と強く感じた作品でした。
「誰も知らない」が見たくなったよ。
それではまた~
(もんだいちゃん)